浜松市美術館 大城貞夫版画展&浜松市美術館 名品セレクション展 2019/3/24
妻子は里帰り中。週末を一人で過ごせるなんて、子供生まれて以来初めてのこと。こんなチャンスはもう2度と来ないかも。せっかくなのでキャンプツーリングに行きたかったのだけれど、松葉杖ではバイクすら乗れない。。。
ということで、おとなしく美術館へGO。 近隣の美術館で特にめぼしい企画展もなかったので、最寄りの浜松市美術館に行きました。期待してなかったんだけど、これがすこぶる良かったです。是非、皆さんにもおすすめしたい!
特に、浜松市美術館名品セレクション展が秀逸でした。新旧やジャンルを超えた名品ぞろい。私、たぶん特定の作家の作品展より、いろいろごった煮な展示の方が意外性があって好きなんだと思う。
特に気に入った作品ベスト3
①池田学 『再生』
今やかなり有名な現代の画家の池田氏。漫画とかで使うペンで緻密に壮大な絵を描きます。有名作がなんで浜松に?と思ったら、大学卒業して第4回浜松全国絵画公募展に応募し、みごと大賞に選ばれたとのこと。それを市がお買い上げ。今ならおそらく1桁以上値段が上がっているんだろうな。。。
下世話な話はともかく、絵がすごい。8K動画ですら再生できないであろう細かな細かな線描です。それでいながら全体のバランスがきれいに保てていたり、白い部分は抜きになっていたりして、もはやあり得ない。大きな展覧会では、みんなよく見たいから人だかりになって近づけないのに、ここではすいているから心置きなく細部まで観察できました。こんなにじっくり見られるなんて、幸せです。浜松市美術館はもっとこの絵を推していってもいいんじゃないかな。
②月岡芳年 金太郎捕鯉魚図
奇想の系譜、国芳の弟子、芳年。こちらも相当に奇想感が漂っています。リンク先のは色褪せているけれど、実物は躍動感と迫力があります。
③土屋光逸 石山寺の秋月
なんでしょう、これと言って特別な作品ではないのですが、、、 色合いや構図などが写真的でありながら、その静寂さと気配の良さがすごく気に入りました。
④川上澄生 東京回顧図会 夜の銀座
文句なしにかっこよかった。これ、クリアファイルにしてくれたら買います!
とまあ、気づけば4品になってますね。版画多め。その他にも浜松やその近隣を描いた広重の浮世絵も充実しています。千住博やガラス絵、茶碗等々もあり、市美術館アツいです。市民の宝がこんなにあるなら、もっといろいろとアピールしてくれれば良いのに。。。
思わぬ発見、充実した展覧会でした。