【読書】『ボラード病』吉村萬壱 を読んだ
【あらすじ/ポイント】
ある女性の少女時代の手記。明らかに東日本大震災後の『絆』に閉塞された世の中を批評したようなディストピア小説。(ディストピア小説が何かは知らないけれど。。。)時々子供がなぜか死に、互いに集団性を監視しあい、自分たちを称賛することを強いる「海塚市」の生活を振り返る。
【感想】
全編にわたり、嫌な感じ、が付きまとう。救われないと感じさせつつ、『決定的な何か』もない。常に嫌な感じ、である。でもそれは閉塞した世の中をうまく表している。みんな苦悩しながら、従うしかないのか?互いに監視しあい、実はお互いおかしいと思いながらもだれも止められない。女性は母親も同じなのだ、と気づきながら、母親は同じ傾向を持つであろう娘も救えない。
大人になった少女が監禁されて過ごす島の名前を女性が名付けているのが印象的だった。「明日島」。『きっとこの島では、何一つ前に進まず、何一つ実現しないのです。...今日は駄目でも、取り敢えず明日がある。勿論明日というのは、希望などではありません。今日じゃないというだけの、絶望的な見通しに過ぎません。』これほどネガティブな明日という響きを聞いたことが無い。でも、今の日本(特に政治)はこんな状態なのでは、と背筋が凍るような思いがした。
妻はもっと明るく快活な小説が読みたいと言う。私は、心にえぐるような小説は(それがなぜ心をえぐるのかを考えることが)好きです。
【星】☆5
運動会と子供たち
土曜は会社の運動会だった。晴天、砂ぼこりがひどかったが、毎度子供が楽しめる、のどかな会で楽しかった。意外と本気にもなれるし、長距離走は過去最高の記録だった。
昼には水鉄砲合戦。公式にみんなで水鉄砲をかけあえるのは、やっぱり子供は楽しいらしく、大はしゃぎ。うちの子は水鉄砲にうまく水を入れられなかったようで、終わった後に悔し泣きしてたけど。。。
友人の男の子はこれを楽しみに駆けつけていて、早々にスタンバイして、超楽しそうだった。
そういえば、この子の自由さは半端ではなく、いつか大物になるとひそかに思っている。社会性に問題があると言われるかもしれないが、本来、人は自由なもの。たまたま、今の時代、今の日本社会に合わなかっただけで、海外とか別の時代であったら、普通なことのようにも思う。むしろ受け入れられない社会の方にこそ問題があるのではないだろうか。と、勝手気ままな自分自身も擁護してみる。
とはいえ、母親の苦労はいかほどか・・・。物心ついた時から常にじっとしていないとか。それでもその自由さを、困りながらも許して、信じて、包み込んでいる器の大きさにとても敬服する。
『いろんな親があり、いろんな子があり、いろんな親子がある』
これはとても幸せなことだな、と翌日の友人家族とのBBQでのことも含めて、感じた。
葦毛湿原と座談山
5月7日 子供と豊橋の葦毛湿原散策と座談山に登る。こんな街に近いところに、山に押しいただかれるように湿原があるのに驚く。こんな身近に(エリアは狭いが)尾瀬のような木道を歩けるところがあるなんて、素晴らしい。なんとも心地の良いところ。
そこから座談山に登るつもりで歩を進める。林が続き、常に日陰で半そででは寒いくらい。風景が良く、登り切った感のあるところで食事。その先がわからなかったので、ここで満足して折り返す。後で調べたら、実はそこは二川TV中継所で、その目と鼻の先のピークが座談山だったらしい。それでも、新幹線が鉄道模型のように行きかう姿が見られて楽しかった。
子供たちは湿原入り口にある面白い枝ぶりの木の木登りの方が面白かった様子。行きも帰りも30分くらい登っていた。私は、機会があったらトレイルランもしてみたい。
(木の上から撮ってみた)
気軽に、手軽に、自然しかない。しかし、自然のいろいろな楽しみ方ができる場所だった。
ビーナスライン初ツーリング
5月2日、ビーナスラインを初ツーリング。17時までに帰宅したいので、前倒しの前日20時出発、山梨のマンガ喫茶で仮眠して8時から登り始める。
諏訪から蓼科経由のフルコースで向う。蓼科は別荘地で居心地は良さそうだがが、走りごたえがあるのは白樺湖を過ぎてから。車山は森林限界を超えていないと思うけれど、一面草地で木がなく爽快な高原で、走り抜けて気持ちいい。この時期は結構寒く、気温は低いところは5℃。空気が澄んで、遠く富士山まで見える。道路わきに残雪も。
最近登山を始めたので、山を見ると登りたい・・・無性に登りたい。 甲斐駒ケ岳、八ヶ岳、遥かに北アルプス、、、見渡す山々、いつか行ってみたい。
走っていると、やたらと手を振ってくるライダーさんがいるが、だんだん振り返すのがめんどうになってきた。お前ら、道を見ろ、空を見ろ、山を見ろ~~と言いたくなる。が、きっとマスツーリングの方々は、なんだかんだ言って人が一番好きなのでしょう。それも旅の楽しみ方である。
今回はバイクの乗り方をちょっと得心した気がする。股関節を開いて、足の付け根でバイクに乗る感じ?バンク角や速度は変わっていないけど、カーブの安定化がとてもUPした。10年以上乗っていても、いまだにうまくなったと思える瞬間が訪れるのがバイクの醍醐味である。大満足の一日だった。